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    WordPressのプラグインが新しいPHPに対応していないと言われたら?入れ替えるか使い続けるかを決める4つの基準

    WordPressサイトの保守を開発会社やホスティング会社に任せていると、ある日こんな連絡が届くことがあります。「PHPのバージョンを上げたいのですが、使っているプラグインが新しいPHPに対応していません。どうしますか?」

    「WordPressのプラグインが新しいPHPに対応していないと言われた。入れ替えるのか、そのまま使い続けるのか、どう決めればいいの?」

    先に結論をお伝えします。判断の軸は「そのプラグインが今も更新されているか」「代わりがあるか」「止めた場合に何が困るか」「PHPのサポート期限まであと何か月か」の4つです。「未対応」と言われた時点で慌てて入れ替える必要はありません。ただし、PHPの期限が過ぎたまま「そのまま使い続ける」ことは、セキュリティ面でおすすめできません。

    この記事では、プラグインが新しいPHPに対応していないとはどういう状態か、入れ替え・開発会社による修正・当面の継続という3つの選択肢の考え方、打ち合わせでそのまま使えるチェックリストと質問例を解説します(情報は2026年10月時点です)。

    目次

    「プラグインが新しいPHPに未対応」とはどういう状態か

    PHPとプラグインの関係をやさしく言うと

    PHP(=WordPressを動かしているプログラミング言語)は、サーバー側で定期的に新しい版が出ます。プラグイン(=WordPressに機能を足す部品)は、このPHP上で動く小さなプログラムです。PHPが新しくなると、古い書き方のプログラムは警告が出たり、場合によっては止まったりします。

    開発会社の言う「未対応」には、実は次のように段階があります。

    言われ方実際の状態緊急度の目安
    「対応を明記していない」プラグイン側が新しいPHPでの動作を確認・公表していないだけで、動く可能性もある検証すれば判断できる
    「警告が出る」動くが、古い書き方があり、将来のPHPで止まるおそれがある計画的に対処
    「動かない」新しいPHPにすると画面が白くなる、機能が使えない入れ替えか修正が必要
    「更新が止まっている」作者が何年も更新しておらず、今後も対応される見込みが薄い代替の検討が必要

    つまり、「未対応」と一言で言っても、まず検証して、どの段階なのかを確かめることが最初の一歩になります。

    プラグインには「必要なPHPのバージョン」が書かれている

    WordPress公式の開発ドキュメントでは、プラグインのメインファイルの先頭に「Requires PHP(必要なPHPの最低バージョン)」や「Requires at least(必要なWordPressの最低バージョン)」といった情報を書くことになっています。

    📰 出典:WordPress Developer Resources「Header Requirements」

    ここに書かれているのは「最低」のバージョンです。「新しいPHPで動く」という保証ではないため、開発会社は実際の動作を試して判断します。

    なぜ今、PHPのバージョンの話が出てくるのか

    理由はPHPにサポート期限があるからです。PHPの公式サイトでは、各バージョンは公開から2年間はバグとセキュリティの修正を受け、その後の2年間は重大なセキュリティ修正だけを受け、合計4年で終了すると説明されています。

    📰 出典:PHP公式「Supported Versions」

    2026年10月29日時点の公式ページの表示では、次のとおりです。

    PHPのバージョン通常の修正が終わる日セキュリティ修正が終わる日
    8.22024年12月31日(終了済み)2026年12月31日
    8.32025年12月31日(終了済み)2027年12月31日
    8.42026年12月31日2028年12月31日
    8.52027年12月31日2029年12月31日

    もし今のサイトがPHP 8.2で動いているなら、2026年末にサポートが終了します。終了後は新しい脆弱性が見つかっても修正が出ないため、早めに上げる計画が必要です。

    WordPress側の事情も確認しておきましょう。WordPressの公式ホスティング向けハンドブックでは、本番環境にはPHP 8.4以降が推奨されており、PHP 8.4はWordPress 6.7以降、PHP 8.5はWordPress 6.9以降で完全に対応していると書かれています。

    📰 出典:WordPress Hosting Handbook「Server Environment」

    つまり、WordPress本体は新しいPHPに対応済みです。問題になるのは、本体ではなく、後から足したプラグインやテーマのほうです。

    なお、PHPのバージョンを上げる前に開発会社へ確認したいことは、次の記事でまとめています。

    入れ替えるか、使い続けるか。決める4つの基準

    基準1:そのプラグインは今も更新されているか

    最初に見るのは、プラグインの作者が今も更新を続けているかです。WordPress公式のプラグインディレクトリの各ページには、最終更新日や、対応を確認済みのWordPressのバージョンが載っています。数年間更新されていない場合は、新しいPHPへの対応が今後も出ない可能性が高くなります。

    • 最近も更新されている → 作者に対応予定を問い合わせる、次の更新を待つ
    • 長期間更新されていない → 代替の検討を始める

    基準2:代わりになるものがあるか

    同じ機能を、別のプラグインやWordPress本体の標準機能で置き換えられないかを確認します。

    • WordPress本体の標準機能で足りる(本体の機能が増え、プラグインが不要になっていることがあります)
    • 別のプラグインで代替できる(機能が近く、更新が続いているもの)
    • 代わりがない、または専用の機能(独自に作ってもらったものなど)

    代わりが見つかるなら、入れ替えが最も安全です。ただし入れ替えでは、設定や保存済みのデータの引き継ぎが必要になるため、作業の工数がかかる点は開発会社に確認しましょう。

    基準3:止めた場合に、業務で何が困るか

    そのプラグインがなくなると何が困るのかを、現場の言葉で整理します。

    • 問い合わせフォーム、予約、会員ログインなど、売上や業務に直結する機能か
    • 表示の見た目だけに関わる機能か
    • もうほとんど使っていない機能か

    使っていない機能なら、止める(削除する)のが最もコストの低い選択です。逆に、売上に直結する機能は、入れ替え前の検証にしっかり時間をかけます。

    基準4:PHPのサポート期限まであと何か月あるか

    最後に、期限との兼ね合いを見ます。

    • 期限まで半年以上ある → 代替の選定、検証環境でのテスト、段階的な切り替えを落ち着いて進められる
    • 期限まで数か月 → 優先度の高いプラグインから対処し、残りの計画を立てる
    • すでに期限が過ぎている → 他の保護策も含め、早急な対処が必要

    3つの選択肢と向いている場面

    選択肢向いている場面注意点
    1. 代わりのプラグインへ入れ替える更新が止まっている/代替が豊富設定・データの移行作業と、表示や動作の確認が必要
    2. 開発会社に修正してもらう代わりがなく、業務に必須/独自に作ったもの修正の工数がかかる。元のプラグインの更新が出たとき、修正が上書きされないよう方針を決める
    3. 当面そのまま使い続ける(PHPは据え置き)PHPの期限まで余裕がある/入れ替えの準備期間が必要期限を決めておく。期限後も使い続けるのは避ける

    「そのまま使い続ける」は選択肢のひとつですが、いつまで使うかの期限を決めた上での選択にしてください。古いPHPを使い続けると、新しい脆弱性への修正が受けられなくなります。PHP自体の脆弱性が見つかったときの対応については、過去の記事でも触れています。

    やりがちな失敗

    • 「未対応」と聞いて、検証せずにすぐ全部入れ替える。 実際は動くプラグインまで入れ替えると、不要な費用と新たな不具合の原因になります。
    • 本番サイトでいきなりPHPを上げる。 画面が白くなって業務が止まるおそれがあります。必ず検証用の環境で先に試します。
    • 「動いているから大丈夫」と放置する。 期限を過ぎたPHPは修正を受けられません。動いていることと、安全であることは別の話です。
    • プラグインだけを見て、テーマを見ない。 サイトの見た目を作るテーマも、同じくPHPで動いています。あわせて確認が必要です。

    発注者がやること チェックリスト

    • ☐ 今のPHPのバージョンと、そのサポート期限を開発会社に確認した
    • ☐ 入っているプラグインとテーマの一覧をもらった
    • ☐ 未対応と言われたプラグインが、「明記なし/警告/動かない/更新停止」のどれかを確認した
    • ☐ 各プラグインが、どの業務・機能に使われているかを現場に確認した
    • ☐ 使っていないプラグインは削除してよいか決めた
    • ☐ 検証用の環境で先に試す手順になっている
    • ☐ 入れ替え・修正にかかる費用と期間の見積もりをもらった(金額の妥当性は他の見積もりとも比べる)
    • ☐ 期限までのスケジュールと、「そのまま使う」場合の期限を決めた

    開発会社への質問例

    • 「未対応のプラグインは、新しいPHPで実際に試した結果ですか。それとも、対応の記載がないだけですか」
    • 「そのプラグインは今も作者が更新していますか。最後の更新はいつですか」
    • 「代わりになるプラグインや、WordPress本体の機能はありますか。入れ替えた場合、今の設定やデータは引き継げますか」
    • 「修正して使い続ける場合、プラグインの更新が出たときに修正が消えない運用にできますか」
    • 「PHPのサポート期限までにやる作業を、優先度順に教えてください。後回しにした場合のリスクも知りたいです」

    まとめ

    プラグインが新しいPHPに未対応と言われても、すぐに慌てる必要はありません。

    • 「未対応」には段階がある。まず検証して、どの状態かを確かめる
    • 入れ替えか、修正か、当面の継続かは、「更新状況」「代替の有無」「止めた場合の影響」「PHPの期限」の4つで決める
    • 「そのまま使う」を選ぶなら、必ず期限を決める
    • 使っていないプラグインは、削除が最も安く確実な対処

    判断に迷ったときは、プラグインの一覧を見ながら、開発会社と優先順位をつけるところから始めてみてください。(本記事は2026年10月時点の公式情報に基づいています。最新の対応状況は各公式ページでご確認ください。)

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      この記事を書いた人

      株式会社THIRD HERO代表取締役 朝野貴朗
      Webシステム開発を中心に、toC向けサービスサイトの運営、ツール開発などを行ってまいりました。

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