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    Windowsの更新後に業務システムが動かなくなった…開発会社と情シスのどちらに連絡する?最初の30分でやる5つのこと

    月に一度のWindowsの更新を入れた翌朝、いつも使っている業務ソフトが起動しない、印刷できない、データが読み込めない。そんなとき「これは開発会社に言うのか、社内の情シスに言うのか」と迷って、連絡が遅れてしまうことがあります。

    「Windowsの更新を入れたら業務システムが動かなくなった。開発会社と情シスのどちらに連絡すればいいのか分からない」

    先に結論をお伝えします。迷ったら、まず社内の窓口(情シスや更新を管理している担当)に「いつ・どのPCで・何が起きたか」を伝え、同じ内容を開発会社にも同時に共有してください。原因がWindowsの側にあるのか、業務ソフトの側にあるのかは、連絡する時点では誰にも分かりません。どちらか一方だけに連絡して待つより、両方に同じ情報を渡すほうが早く切り分けられます。

    また、更新を止めて元に戻すことが正解とは限りません。2026年10月14日にはIPAが、Microsoftのセキュリティ更新プログラムの公開を受けて注意喚起を出しています(執筆時点:2026年10月)。

    📰 出典:IPA(情報処理推進機構)「Microsoft製品の脆弱性対策について(2026年10月)」

    IPAはこの中で、悪用が確認されているとされるWindowsの脆弱性(CVE-2026-96951)について、更新プログラムの適用を至急行うよう呼びかけています。更新を入れないままにしておくことにもリスクがあるため、「動かなくなったから更新はやめる」と即断せず、順番に切り分けていくことが大切です。

    この記事では、更新後に業務システムが動かなくなったときの連絡先の決め方と、最初の30分でやること、普段から備えておくことを、そのまま使えるチェックリストと開発会社への質問例とあわせて解説します。

    目次

    なぜ「誰に連絡するか」で迷ってしまうのか

    理由1:WindowsとWindows上の業務ソフトは、別の人が持っている

    Windowsは米Microsoftが提供するもので、更新の管理は社内の情シスや総務の担当者、または保守契約先のIT会社が行っていることが多いです。一方、その上で動く業務ソフトは、開発会社が作って保守していることがほとんどです。動かなくなる場所は両者の「境目」なので、どちらの責任範囲かがすぐには決められません。

    理由2:契約上の保守範囲に「OSの更新対応」が入っているとは限らない

    業務ソフトの保守契約が「ソフトの不具合の修正」だけなのか、「OSの更新に合わせた動作確認や改修」まで含むのかは、契約によって異なります。保守に含まれるかどうかは契約書や見積書の記載で決まるため、一般論で言い切ることはできません。気になる場合は、契約書の保守範囲の項目を確認し、不明な点は開発会社に聞いてみてください(契約の解釈に迷う場合は、弁護士などの専門家に確認しましょう)。

    理由3:更新が入ったタイミングを誰も把握していない

    更新は自動で入ることが多く、「いつ・どのPCに入ったか」を記録している会社は多くありません。そのため、原因を探すときに最初の手がかりである「動かなくなる直前に何が変わったか」が分からなくなります。

    最初の30分でやる5つのこと

    1. 事象を「いつ・どのPCで・何が・どうなった」で書き出す

    画面の写真(スクリーンショット)、エラーメッセージの文言、操作の手順をメモします。「動かない」だけでは、受け取った側が何も判断できません。

    • いつから(例:今朝の起動時から)
    • どのPCで(1台だけか、複数台か。台数は切り分けの大きな手がかりです)
    • 何をしたら(起動時か、特定の画面か、印刷や保存の操作か)
    • どうなったか(エラー文言、画面が固まる、何も起きない、など)

    2. 影響範囲を確認する

    同じ業務ソフトを使っている他の人のPCは動いているか、更新が入っていないPCは動いているかを確認します。更新が入ったPCだけで起きているなら、更新との関係が疑われます。全員で起きているなら、サーバーやネットワークなど別の原因も考えられます。

    3. 社内の窓口と開発会社に、同じ内容を同時に伝える

    窓口が決まっていない場合は、情シスまたはPC管理の担当者を最初の連絡先にしつつ、開発会社へも同じメモを送ります。「更新との関係はまだ不明ですが、状況を共有します」と一言添えると、相手も動きやすくなります。

    4. 業務を止めない代わりの手段を決める

    更新が入っていないPCで作業する、紙やExcelで一時的に記録しておく、などの回避策を現場と相談します。原因が分かるまでの間、業務が止まらないようにすることが、最初の30分でいちばん大切な判断です。

    5. 勝手に更新の取り消しやPCの初期化をしない

    焦って更新プログラムを削除したり、PCを初期化したりすると、原因を調べるための手がかりが失われます。また、前述のとおり、セキュリティ更新を外したままにするのは危険な場合があります。取り消す場合は、開発会社や専門家と相談したうえで、どのPCに・いつまで行うかを決めてからにしましょう。

    やりがちな失敗

    • 「たぶんWindowsのせい」と決めつけて、開発会社に連絡しない:実際には業務ソフト側の対応が必要なこともあります。
    • 「たぶんソフトのせい」と決めつけて、更新の状況を確認しない:他のPCとの違いを見れば、すぐに分かることがあります。
    • 更新を止めたまま放置する:脆弱性(=悪用されうるセキュリティ上の弱点)が残り、別の被害につながるおそれがあります。
    • 誰が連絡するかを決めずに、複数の人がバラバラに問い合わせる:開発会社側が混乱し、対応が遅れます。

    次に備えて、普段から決めておきたいこと

    障害が起きてから連絡先を探すのでは遅いため、平時に次の3点を決めておくと安心です。

    決めておくこと具体例
    更新の管理者どのPC・サーバーの更新を、誰が、いつ入れるか。一覧にしておく
    更新前の確認方法まず1〜2台に入れて業務ソフトが動くか確認してから全体に広げる、など
    障害時の連絡の流れ最初の窓口は誰か、開発会社の連絡先と受付時間、緊急時の連絡方法

    更新を一斉に入れるのではなく、「少数のPCで先に試す」運用にしておくと、同じ事象が起きても影響を小さくできます。ただし、セキュリティ更新は遅らせすぎるとリスクが高まるため、先行確認の期間は長くとりすぎないようにしましょう。

    発注者がやること チェックリスト

    • ☐ 動かなくなったPCの台数と、更新が入っているかどうかを確認した
    • ☐ 事象(いつ・どのPCで・何が・どうなったか)を書き出し、画面の写真を残した
    • ☐ 社内の窓口と開発会社に、同じ内容を同時に共有した
    • ☐ 原因が分かるまでの業務の回避策を現場と決めた
    • ☐ 更新の取り消しやPCの初期化は、相談してからにすると決めた
    • ☐ 業務ソフトの保守契約で、OS更新への対応が含まれるかを確認した
    • ☐ 社内のPC・サーバーの更新を誰が管理しているか、一覧を作る担当を決めた

    開発会社への質問例

    打ち合わせやメールで、そのまま使える質問です。

    • 「Windowsの更新後に、この業務ソフトが動かなくなりました。同様の報告は他のお客様からも出ていますか?」
    • 「このシステムは、どのバージョンのWindowsで動作確認をしていますか。新しい更新に対する動作確認は、どのタイミングで行っていただけますか?」
    • 「OSの更新に合わせた確認や改修は、現在の保守契約に含まれていますか。含まれない場合は、どのくらいの費用と期間がかかりますか?」
    • 「原因が分かるまでの間、業務を止めずに使い続けるための回避策はありますか?」
    • 「今後、更新を入れる前に確認しておくべき手順や、事前にお知らせいただける仕組みはありますか?」

    こうした質問への答え方から、その開発会社がOSの更新をどう想定して保守しているかも見えてきます。

    まとめ:連絡先の迷いより「同じ情報を同時に渡す」ことが大切

    Windowsの更新後に業務システムが動かなくなったときは、次の流れで動いてみてください。

    • 事象を「いつ・どのPCで・何が・どうなった」で書き出す
    • 影響範囲(更新が入ったPCだけか)を確認する
    • 社内の窓口と開発会社に、同じ内容を同時に伝える
    • 業務を止めない回避策を決める
    • 更新の取り消しや初期化は、相談してから行う

    原因がWindowsにあるのか業務ソフトにあるのかは、すぐには決められません。だからこそ、連絡先の判断で止まらず、情報を共有しながら切り分けることが近道です。そして落ち着いたら、更新の管理者・更新前の確認方法・障害時の連絡の流れを決めておきましょう。

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      この記事を書いた人

      株式会社THIRD HERO代表取締役 朝野貴朗
      Webシステム開発を中心に、toC向けサービスサイトの運営、ツール開発などを行ってまいりました。

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